税理士は保険の営業をするべきか

人脈あるの?

 これはあるD生命からの営業を受けて、代理店登録しようとしたときの話です。「執事先生って人脈あるんですか?(保険とれるんですか)」と口々に他のおばちゃん職員達に言われます。「保険ってどんだけ大変かわかってるんですか。親族全員入れなきゃいけないし、普通全部断られるんですよ」と保険会社の大変さを知っている人から忠告されました。なんて無謀なことをするんだ、という感じです。

 その時は保険営業の大変さを知りませんでしたが、会計事務所での保険は一般の人が考える個人の生命保険とはちょっと違います。法人の社長を対象にした積立型の生命保険で、法人の節税対策がメインとなります。

 周りの予想に反してやってみると保険契約は取れ、さらに生命保険の担当者の方からも気に入られ顧客の紹介を受けることができました。ただ、保険1件とるのは物凄く大変で労力がかかります。

なぜ税理士が保険を販売するのか

 税理士として顧問先を担当するうちに保険の提案も場合によっては必要になってくることがあります。これは保険の販売員の方よりも、企業の社長に近い距離にいて、顧客の細かい数字などの情報を持っていて、なおかつ信用度が高いことが挙げられます。税理士の先生が勧めるのは社長としても信用度が高く入っていただく確率は格段に上がります。保険の販売員の方は私の顧客リストをみて宝の山だと言ってました。

 しかし、保険の営業をやると聞くと周りの反応が潮が引くようにサーと引いて、余計なことに巻き込んでくれるなと拒否反応が物凄かったです。しかも自分はやらないくせに肝心の保険契約の席で「入らないほうがいいと思います」と頓珍漢な発言をし足を思い切り引っ張ります。

 そういう逆境、逆臣がいる中でもあえてやる、困難に立ち向かわなければなりません。実際に加入できそうな企業をリストアップするのは並大抵の苦労ではなく、成約までいくのも大変です。5年間連続して黒字が見込まれること、など勧められる先の条件もあります。保険の方からは先に顧問先紹介を受けていたのでその協力関係に応える形でやりました。自分でもよく達成できたと我ながら思います。

保険会社と金融庁のいたちごっこ

 生命保険を節税に使うと法人税が国に入ってきません。正確には課税の繰り延べになります。なので金融庁はそういう全額損金にできるような商品の販売中止などの差し止め措置を取ります。半額損金のものも規制がかかると聞きました。保険会社も保険が売れるか売れないかの瀬戸際なのでなんとか節税にプラスになる新商品を認めてもらおうと必死です。

保険販売員は味方か

 保険の営業の方というと邪険に扱う会計事務所が多いそうです。私はたまたま応対していて、その営業の方に気に入って頂けてました。顧問先の法人1件を何も保険に入っていないにもかかわらずご紹介いただけました。普通はありえないことです。

 他の司法書士の先生もおっしゃっていましたが、「保険のおばちゃんだと思って馬鹿にしちゃダメ」です。そのとおりだと思います。税理士の強力な協力者となる方々です、常にそういう気持ちで仕事では接しましょう。

保険商品は効果あるのか

 保険という商品が実際に効力を発揮するのかどうかですが、これは実際に社長に万一のことがあることがあります。その時に絶大な効果を発揮することは間違いないです。

 私と接した営業の方も保険契約してから1年以内に重大な病気にかかった人がいたと言っていました。これは実際に見聞きしてないと実感としてわかないと思います。保険はある意味資本主義の世で最強の保証といえるでしょう。

まとめ

 今はあまり有効な保険商品がないので代理店はやっていません。保険代理店には2種類あって、ただ単に保険の方に紹介するタイプと自分が説明までして積極的に契約を取りに行くタイプです。両方とも保険の最低限の知識が必要なのでその研修会などに出ないといけません。そういった労力に見合うだけのフィーやお客様の利点があれば、取り入れることもできるでしょう。

編集後記

 昨日から風邪を引いてしまったらしく、頭痛がします。熱はないです。新型コロナじゃなかろうかと友人に言われますが、味覚はあります。だんだん復活してきました。寒いので皆さん気を付けてください。ブログはなんとか更新できました(^▽^;)。

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