税理士になるために国税専門官になるのはありか

税理士になるためのルートは3つある

税理士になるルートとしては3つあります。

一つ目は5科目受験の道です。二つ目は大学院のルートです。

この2つは基本的に税理士試験を受けることになります。

三つ目として公務員になるルートがあります。

この第三のルートが結構受験生を悩ませているようです。

公務員になると23年勤続すると資格を貰える権利が発生する

国家公務員の国税専門官になると23年間勤務すると税理士資格が授与されます。

つまり、税理士試験を受けなくてすみます。

もちろん、腕に自信があるなら積極的に試験を受けて10年たった時の

職歴による免除科目(税法科目免除)と合わせて税理士になる道を確保し

国税を脱出することもできますが、実際には受かる人はほとんどおらず、

それをする人はいません。

そして、資格授与後すぐに公務員辞めて独立する人はごくごく少数派です。

公務員の給料・ボーナスを捨てていきなりリスキーな道はとれないからです。

私は大学で「会計士同好会」というサークルに入っていたのですが、

そこの先輩が国税専門官になった人がいたのです。

聞くとなにやら税理士資格目的で行くんだとか、その時はふーんと聞いていました。

23年は長いな~とおぼろげながら思ったのを覚えています。

税理士資格取得の国税専門官ルートは医学部の地域枠と極めて似ている

医学部の地域枠というのを聞いたことがないでしょうか。

これは医学部を持ってる大学が、その地域の高校から優先的に推薦のような試験を課し

地域枠として定員を確保する制度です。

高校生にとっても普通の一般選抜と比べて格段に入りやすい利点があります。

ところが、これには一つだけ条件があり、卒業後9年間のお礼奉公が義務付けられているのです。

医学部を持っている大学が指定する病院、地域で働くことも絶対条件となっているため、

途中でいくらかの金銭を支払って他県に脱出することは絶対にできません。

一見双方winwinの制度に見えるのですが、医師になるほうには診療科を選ぶときに

その病院に希望の診療科がなかったりすると非常に苦労すると言われています。

国税専門官から税理士になると苦労する

上記の医師の地域枠制度と同じく、国税専門官では23年間縛りがあるため、

途中で辞めると資格は授与されません。なので資格を貰うためには公務員の

組織に嫌でも勤続し続けないといけません。

これは、一般的な税理士としてのキャリアを全く積めないことを意味します。

しかも、税務署内部では職種がどの課かに固定され、

ローテーションで全ての税目の課を回してゼネラリストみたいに

する制度はないので、法人畑に行ったらずっと

そこで一生を過ごします。つまりつぶしが全く効きません。

IT化が最も遅れているのは役所

民間の税理士が電子メール、ZOOM、クラウド会計ソフトなどを駆使して

効率よく仕事を進めているのですが、ことお役所の仕事はまだFAXがメインです。

やってる仕事内容は非常にアナログで前近代的なので、民間企業に

全くついていけていません。

医師の地域枠9年縛りと比較して

国税専門官の23年縛りはあまりにも長く、医師の地域枠9年どころではありません。

医師の9年縛りも、ある医師に言わすと仮に9年も希望の専門科以外のことを

やる羽目になるともう取り返しはつかなくなるそうです。

国税専門官の場合も、公務員として一生を終える以外の選択肢を

とれる可能性は年々低くなっていくでしょう。

なにかのおまけでついてくる資格に釣られないことが大事

結局、公務員として23年しっかり働いてくださいね、その見返りに

おまけとして税理士あげますよ、という制度なので釣られてはいけません。

税理士になるのなら一つ目と二つ目のルートが速いです。

逆に言うと、試験1科目とるのは公務員数年勤続の苦役をクリアすることと

同等の価値があることなのです。

特にお金に困っていない家庭の子弟なら試験受けるべきと思います。

もし税理士としてやりたいのなら公務員として過ごすと

経営も、実務も、客対応も集客も、まるで身につかなく

後々の自分にツケを回すことになるでしょう。

まとめ

自分が税理士資格をとりたいのか、それとも公務員として人生過ごしたいのか

そこをごっちゃにしてどっちもと考えないほうがいいでしょう。

私が税理士登録する時、明らかに年配の人たちがたくさんいて驚きました。

彼らは税務署退官して授与されていたのですが、資格で食う意識がある人は

ほとんどいないと聞きました。

国税専門官は公安系の公務員で特殊です。公務員としては異例のノルマの

「増差」をあげないと出世できない組織です。

組織内の出世競争にも当然ながら巻き込まれます。

普通の公務員とは違うことは意識しておきましょう。

少なくとも安定を求めて公務員になりたい第一志望の人が行くような

のんびりとした聖地ではないと思われます。

資格とるまで23年もかかります、試験でそんなにかかる人はほとんどいません。

(もしくは途中で諦めてやめてます)

しかし、税理士としてその後どうするかはその人次第でしょう。

ちなみに司法書士も裁判所事務官10年やればとれます。

MS-Japan

編集後記

今朝は健康診断医行ってきました。バリウム飲んでゲップしたらお代わりさせられました。

こみあげてきて耐えれませんでした。

暑いですね。しっかりと水分補給をして頑張りましょう。

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