税理士試験をドロップアウトし転職活動した時の話(続き)

突然、天変地異が起こる

前回の続きです。全ての転職先から拒否されたので、途方に暮れていましたが、

まぁしょうがないと開き直って暮らす日々でした。

そんな2011年3月11日、昼寝していると東日本大震災が発生しました。

関東に来て一番揺れたと思います。そして数日以内に地元の広島に避難します。

実家での避難生活

実家に帰ってからはテレビで関東の様子を毎日みる生活が続きます。

親から「あんたまだ帰れるとでも思っとるん?」

とダメ出しがきます。

東京に帰りたいと思っている心を見透かされていたのです。

突然、税理士受験再開を決意する

起きてテレビを見て食事をして寝るだけの生活、そんな日々がずっと続くうち、

ある日、ひらめきます。

これ、被災地の人って受験どころじゃないんじゃないか…。

とすると…去年A判定とって一番合格に近かった俺にチャンスが

巡ってくる年なんじゃないか…。

そんな不遜な気持ちが芽生えてしまったのです。

さっそく友人に相談すると、友人は否定します。

「いや、そんな大変な年だからこそ、その地域の人は死力を振り絞ってくるはずだよ」

どっちが正解かわかりませんでしたが、その時すでに再受験を決意して動き始めます。

7回目の簿記論、ふつふつと受験する気がわいてきてしまったのです。

9ヶ月間のブランクを経て

といっても前回受験時から9カ月間、1秒も勉強していませんでした。

この状態から始めてもいけるのかどうか不明でしたが

決めた以上やるしかありません。

すぐに専門学校のTACに申し込み残り3カ月無心にやりました。

資格の学校TAC

意外なことにブランクがあるのに実力が伸びる

勉強をさぼっていて急に再開するという経験はそれまでなかったのですが、

やってみると前年の学習内容をほぼ記憶したまんまのスタートでした。

みるみる追いつき、さらに直前期に追い込みをかけることに成功します。

この最後の直前期は毎日連続で模試の復習をすることで

知識が蓄積されていき、穴がなくなりどのような問題にも対処できる

という自信がついていきました。

もちろん、勉強を強制的に毎日やるのはかなりキツかったです。

模試の成績はそこまで良くなかったのですが、

それはもはや本試験とは関係ないとわかっていました。

実力が伸びつつあると実感できたのは初めてでした。

本試験は自分の得意な問題が出る

そして迎えた本試験では私のようなベテラン有利の高得点勝負の問題が出ます。

今まで毎年苦しめられてきたことが嘘のようにスラスラ解けます。

終わった時に時間が5分余り、さすがにこれは受かったんじゃないかと思いました。

受験決意の好タイミングと追い込みをしっかりとかけたことにより

爆発的に力が上がったこと、

問題との相性が組み合わさって受験は終わりました。

この時の成功体験は結構強烈に残っています。

まとめ

税理士試験をいったんドロップアウトして本気で他業界に行こうとしていました。

しかし、天変地異が発生し、結果的に受験に舞い戻りたったの3カ月で勝利します。

これは前年にみっちし1年間やっていたのが大きかったです。

つまり、前年に実はあと一歩のところで挫折して投げて諦めていたのでした。

それにしてもあれだけ転職活動に苦戦していたのに、人生わからないものです。

その時はもう他業界へ転職活動をする必要がなくなっていたのですから。

しかしその後、この会計業界での丁稚奉公に相当な期間苦しめられること

になることは知る由もありませんでした。

つかの間の勝利に酔いしれ、

この資格を目指してしまった以上いつまでも苦労することになっている

運命をこの時はまだわからなかったのです。

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編集後記

急に暑くなってきました。

時間のたつのも早いです。今やるべきことを後悔のないように一生懸命やることが大事です。

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