英語の速読法の成功とその後壁にあたった話

速読、パラグラフリーディングが主流だった

1990年代当時の私立大学の英語の入試は長文を読み取らせるのが流行っており、

長文をいかに速く読んで内容をつかみ取れるかが合否をわけていました。

そんな中、パラグラフリーディングという長文を段落ごとに内容を把握し

全体の流れの中でそれぞれの主張をとらえていく方法が入試のカギとなっていました。

単語の暗記とSIM(エスアイエム)に走る

まずターゲット1900の丸暗記をしました。全部覚えました。

ある時、高校の友人がターゲット1900の丸暗記を実践したのがいて

それに驚愕し、その真似をして瞬時に言えるレベルまで早い段階で

持って行きました。

その後、構文の参考書を読みながらそれが終わったら

SIM(エスアイエム)という通信教材、

これは速読をマスターするための教材で特別に購入してやっていました。

受験参考書を読んでいる中でSIMをやっている人が大きく偏差値を伸ばしていたので

資料を取り寄せると、驚くくらいやった人が成績が伸びたとあります。

それを信じてひたすらテープを聞きながら教材をこなしていきました。

アメリカの黒人のキング牧師の演説が入っていて、簡単な演説内容を文章の前から

センテンスごとに区切ってひたすら読んでいくやりかたです。

つまり、日本語の順番に並び変えずに、英語は英語として

理解することがキモでした。

当時はまだ日本語と英語の順序が違うので返り読みをさせる学校の教師などが多く、

その点では画期的でした。

外国人がどのような思考回路で話し言葉を使っているかが体得できたのです。

速読方式が通用した試験としなかったもの

このSIM方式の速読法はセンター試験や中堅程度の私立大学にはかなりの効果を発揮し

高得点が取れました。

あとは大学院入試に課された英文をものすごく速く読むことができました。

基本的な単語力さえあれば、どんどん前から読み進めていくので英語を英語として

捉えていくことができ英語のまんま理解することができます。

いちいち脳内で訳さなくても良いレベルになるまで鍛えると効果ありました。

大学に入り英文学専攻の先生の英文学に苦戦する

こうして単語、速読法を身につけたので大学の授業も余裕だろうと思っていたのですが、

ある時、英語の授業で英文学を教科書に採用された女性の先生がいました。

その英文学が自分の速読法では難解で解読できなかったのです。

大学の先生の授業はイギリスのジョイスという作家が書いたダブリン市民

という小説でした。この授業を受けた時、自分の英文読解法が

全く通用せずに唖然としました。

これは英文解釈といって河合塾や代ゼミの先生が長文の中でも特に難解な

部分を解釈するために講座を開いていたのですが、

おそらくそういうのをとってないと太刀打ちできないものでした。

難関私大の英文も長文のうえに英文解釈が必要な難解な文章を採用しているので

そこでやられたのでした。

SIMのキング牧師の演説はあくまで大衆にわかりやすい言葉で語りかけていました。

いわゆる話し言葉です。

ところが入試や英文学は文章として読ませることを目的としています。

同じ英語だから速読できるだろうと思い込んでしまい、

英文学の英文と質の違いが当時はわかっていませんでした。

まとめ

受験英語の勉強は一定の効果をあげました。

単語を暗記し、速読法を必死に習得した結果、センター試験や簡単な

私立大学英語入試、国立大学院入試、の英文は驚くほどたやすく読むことができました。

しかし、難解な私立大学英語入試、英文学小説などには全く通用しなかったのです。

大学入試の時の敗因ははっきりしていました。

ターゲット1900を完璧に仕上げているにもかかわらず、最後の追い込みをしっかり

かけていなかったことと、英文解釈の解法が不十分だったことです。

単語帳を完璧に仕上げている受験生は意外と少ないです。

あの時は本当にもったいないことをしました。

しかし受験は最後の追い込みが最も大事だということをこの時に学んだおかげで

後の税理士試験に活かされることになります。

編集後記

しばらく一から英語の勉強をするつもりです。

過去の経験を活かすことができるのは利点です。

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