
会計ソフトをたくさん使ったことがある人はほとんどいない
税理士稼業をしていると、勤務先の会計ソフトを使うことになります。
多くの税理士はそこでしか使わない会計ソフトに習熟し、
その後転職して他の事務所に移ったとしてもせいぜい
2、3社の会計ソフトに触れるだけです。
税理士によっては1社の会計ソフトしか知らずに生きている
人もいます。
というのも、会計ソフトを提供するその1社が総合的に
設計して何から何まで仕事ができるようにパッケージして
税理士を囲い込んでしまっているからです。
年配の税理士はそもそも会計ソフトを使いこなせない
そして税理士によっては会計ソフトを十分に使いこなせない
人もたくさんいます。
だいたい、就職先の所長が60代以上の年配の場合、
会計ソフトの機能をほとんど知らずに値段だけで
適当に5年契約で導入しているケースが多いです。
入力にどれほどの労力がかかろうが、人を増やして、あるいは
増やさずに過重労働させたら事足りると思っています。
なので、新しい機能が追加されていても見向きもしません。
というか、そういう情報は所長は知りません。
実際に所長が会計ソフトを知らずに起きる弊害
実際にICSというメーカーを使っていて、あらゆる
銀行通帳データが会計ソフトに取り込める機能
が追加されたという情報を得て
会議で所長にあげたことがあります。
しかし、8万円ほど追加費用がかかる
ということで即却下されました。その時、画期的な
機能なのに上の理解がないと難しいと感じました。
他にも消費税の税抜き、税込み表示が簡単に切り替え
られる機能があったのですが、それを所長が知らなかったので
陰で職員に馬鹿にされているのを見たことがあります。
マネーフォワードクラウド会計を使ったことがない人は実は結構多い
今までキーパー財務、PCA会計、TKC、弥生会計、
ICS、会計王、JDLと使ってきて数年前まで
マネーフォワードクラウド会計のことは知りませんでした。
ほとんどの会計事務所ご用達のソフトを使ってきた身
からするとまた新しい会計ソフトが出たと聞いても食指
が全く動かなかったのです。どうせ似たようなもんだろう、と。
なんでもその新しいソフトはお客さんが入力するから
こっちでは何もしなくていいとの噂でした。
それに初めて触れたのは自分のお客さん
が導入していたからでした。
クラウド型銀行口座連動機能に衝撃を受ける
クラウド型会計ソフトなので、お客さんから操作権限を
与えられ、その時初めて触れて銀行口座と連動することが
できると知って衝撃を受けました。
それは、それまでの会計ソフトでは一生懸命長時間かけて
通帳を入力して最後のチェックの段階にとりかかる直前
までの作業が、最初から済んでいるという状態でした。
あまりの技術革新に衝撃を受けました。それまで銀行通帳
データを手動で取り込む機能があることは知っていましたが、
クラウド型会計ソフトだと自動で全て終わっているという。
自分で導入してくれたお客さんがいなかったらいまだに
原始的な生活をしていたかと思うとゾッとします。
現金出納帳のエクセルが用意されているのが最大の利点
マネーフォワードクラウド会計にはエクセルで現金出納帳が
提供されています。
会計ソフト自体がお客さんにとって複雑でとっつきにくい場合、
とりあえずエクセルで現金出納帳を作成していただくこと
ならだいたいのお客さんは受けてくれます。エクセルなので
入力方法を教えるのも簡単です。
私が前にいた事務所ではお客さんが紙に書いた現金出納帳を
事務所に持って帰って再度パソコンに打ち直して
ました。それがいらなくなるわけです。
入力されたデータは一瞬で会計ソフトに取り込めます。
この機能は弥生会計にもあるようです。
クラウド会計導入の課題点
導入後しばらくはこちらで銀行口座連動の仕訳は
登録していきます。クラウド型会計ソフトだといっても
お客さんに仕訳を無茶苦茶に入れられると訂正の
手間がものすごくかかることがあってどの事務所でも
それが課題となっています。
あとは銀行口座やクレジットカード
の実際の残高も会計ソフト画面とは違うことがあるので
期末には合わせる必要があります。
しかしクラウド会計の仕訳登録はほとんどチェックする
感覚と一緒なので入力する労力が
ほとんどかかりません。
まとめ
マネーフォワードクラウド会計の利点は
銀行口座連動なのですが、最大の利点は
現金出納帳が用意されていてそれを渡すことで
お客さんは現金の適切な管理ができます。
それと同時に入力の手間がはぶけます。
膨大な労力がもういらないのです。
たとえばJDLなどの会計ソフトをお客さんに導入
してはい自計化して下さいというのは
難しい場合もあります。
会計ソフトはどのソフトもハードル高いです。
そんな時、クラウド会計の銀行口座連動と
エクセル現金出納帳、このコンビネーションがお勧めです。
マネーフォワードクラウド会計では一番安い
スモールビジネスプランでも無料で3名までは
年末調整できる機能もあり、それを電子申告もできる
ことも意外と知られていない機能です。
是非、機能を知り尽くして使いこなしてみましょう。
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