ロースクールにみられる時短の必要性
司法試験のためにロースクールができたのは、旧司法試験をまともにやったら
あまりにも時間がかかりすぎたからです。合格者平均年齢が30才くらいになってしまい
そこから社会に出ても頭が固すぎて使い物にならない人材が多かったといいます。
そこで、迂回ルートを作り、建前上は大学院で教育をすることで法曹の人材育成をし
そこにきた人材をいち早く社会に送り出そうという目的でした。
その結果、合格率が2%から30%へと跳ね上がり、仕事もないのに人材を過剰供給
してしまったので、食えない人が続出しました。
しかし、いろんな人材を法曹界に取り込むという目的は一部達成されていたと
思います。資格取得の時短もできています。
会計士、税理士はあまりにも時間がかかりすぎる
会計士も2005年あたりまでは合格率7%という、ほとんどいじめのような試験でした。
会計大学院ができ、そのタイミングで合格者増の波がきたので一気に30%に上がった時期
がありました。しかしその後また合格率も下がり、人気も上がり続けているので
今も30才以下で受かるのが至難の業の試験です。5年以上やってる人は結構多そうです。
税理士もまともにやると10年コースの可能性あります。
会計士も税理士も短期で終わった人の感想が取り上げられ耳目を集めます。
しかし、多くの人はそうならず、長期戦の果てに結構いい歳で受かっていきます。
時間をかけすぎることの弊害
これは、実務の世界に入れないことが一番です。税理士の場合は並行してやる人も
多いですが、会計士の場合はそもそも監査法人に入れません。
そうすると試験で足止めされている間は実務経験が積めず、本当にその仕事が
その人に向いているかどうかすら全くわからないまま目指すことになります。
10年ほどの期間を資格試験に費やすことはあまりにも人生効率が
悪いと思います。
それに長引く試験制度にすると結局資力のある人が多く勝ち残り
人材的に偏り、平等の観点からも多様な人材が取り込めません。
教育にお金をかけることのできた、受験継続を支援する資力のある家庭出身者
が合格者のほとんどを占めることになり、
資力のない人のチャンスを奪うことにつながります。
難関資格の仕事内容との比例度
では、それだけ難関資格なら、仕事内容はどうなのでしょうか。
普通の人では難しくてできないことなんでしょうか。
弁護士なら司法修習制度が2年あり、大まかな仕事内容などは教わるでしょう。
法律的な知識がないとキツイでしょうけど、旧司法試験組で頭が固すぎて全く使い物
にならない人がいるとの苦情もあったくらいなので、コミュニケーション能力
がある人なら仕事も卒なくこなせるように思えます。
会計士に関しては、試験の知識がないと仕事ができなかったという話は聞いたことが
ありません。みんなオンザジョブトレーニングです。
税理士に至っては、無資格であろうが2年もあれば誰でも仕事を習得できてしまいます。
こんな仕事内容に、なんで超難関試験を課すの?という疑問しかわきません。
いろんな方法で短期で終わるように対策をすることが大事
試験と仕事内容がこんな感じですから、長期間を費やしてとるのはお勧めできません。
司法試験も、ロースクールに行くか、予備試験を受けるかは自由です。
会計士も会計大学院に行くかどうかは自由、免除使うかどうかも自由です。
たとえば税理士5科目に10年~20年かけるくらいなら、科目免除で取ったほうが
確実に5年以上は早く終わらせられます。試験に長くかけた人が免除はどうの
こうのというのはナンセンスで、それは単に自分が時間をかけすぎただけなのです。
試験制度や資格の取り方が複数ある以上、できるだけ早く終わるように選択する
のが自然です。司法試験のロースクールもそれが目的だったはずです。
まとめ
あまり試験に長く時間をかけすぎると、停滞ムードが漂い、下手するとドロップアウトします。
そういうことになるくらいなら、短期で終わらせるべきです。
司法試験がモタつくようなら、ロー卒で3振したらスパッと撤退するのも賢明です。
会計士が人気で取れそうにないなら税理士に鞍替えする、または並行して税理士の
科目免除しに行くなど、いろんな方法があるはずです。
税理士志望の場合、5科目を狙って10年以上かかるような泥沼には絶対にハマってはいけません。
そこまでいくと、資格をとることだけが人生の目的になってしまい、他のことができません。
いずれも長期間かかる難関試験ですが、知恵を絞って対抗して、
人の意見は気にせずにできるだけ時短を心がけて早く終わらせましょう。
最近の出来事
コロナにかかった人をみました。まだまだ安心するのは早いです。
マスクをしっかりして過ごしましょう。
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