税理士ビジネスの営業本は応用できるか

合格祝賀会でもらった一冊の本

税理士になった時、新たな門出を祝ってくれるというので行った合格祝賀会

でTACから1冊の本をもらいました。

「税理士ビジネスで成功するための営業術」という本です。

これから税理士としてぼんやりとした未来を思い描いていた時に

とりあえず参考になるかもと思って熟読したのですが、

のっけから税理士はこれから先どんどん増え続け、逆に企業は減り続けるので

割が悪いビジネスであり、未来は相当厳しいとありました。

税理士法人が増え、個人の税理士は淘汰される可能性もあるとか。

今時個人で開業するのは相当なリスクがある、と述べられています。

税理士はやめることができない

今までさんざん苦労して大金をかけて時間もかけてとった資格であるがゆえに

人は税理士をとった時に、それを職業としないという選択肢をとらないの

で詰む人が続出しているそうです。

それはつまり、万一商売が上手くいかなかった時、資格に固執するために

退出ができず破滅するとのことでした。

商売としてのリスクが高い以上、税理士やらないという選択肢もあるの

ではないかと提案されていました。

今までかけた労力は埋没原価であって、将来に向けて参考にしてはいけないのを

わかってはいても、そう簡単にやめられないのです。

ここまで、序盤では相当税理士としての未来は苦しいと主張されていて、

その時は読んでいてう~ん、と頭を抱えました。

このように、明るい未来が待っているとはまるで正反対の意見の本でした。

実際、私が勤めた先も借金があってやめるにやめられない税理士を見たことがあります。

セミナー、人脈営業のススメをされているのをみて

そして中盤ではこの過酷な競争の中、税理士が生き残るにはセミナー

で顔を売って人脈営業をガンガンやるしかないと従来の王道の

税理士営業戦略を強調されています。

できるなら、高付加価を提供し、高単価の顧問料をもらう税理士になるべく

専門に特化するべきとあり、ここまで読んでおそらく大半の読者がついて

いけてないのではないかと思いました。

ライフワークバランスを重視するのなら開業なんてするべきではない、

税理士は死ぬまで馬車馬のようにひたすらがむしゃらに走り続ける

営業マンにならないと勝てない、生き残れないと強く主張されていました。

読んだ当時、相当暗い気分になりました。というのもその本で推奨されている

成功タイプの税理士にはどう考えてもなれそうになかったからです。

これ受かったばっかの税理士に配る本か?とも思いました。

「誰がなんと言おうとも、顧客獲得に最も有効なのは紹介なのです」

とあり、とにかく人脈営業をこなすことが大事との主張でした。

本を書いた先生はやり手の若手の先生だった

その本を書かれていた先生がかなりやり手の先生だったために、

ある意味真似をすることができないような内容だったのです。

相当な営業重視の行動力が並外れてある人で、普通の人はそこまでできません。

本では最初は統計上の数値から入り、税理士の人数、起業の数などを

理論的に解説し、この業界はこうだからこうしないと駄目ですよと

あったので説得力はあったのですが、何かが違うと違和感を感じました。

違和感の根源とは?

その違和感とは、あまりにもステレオタイプの税理士像を想像させすぎて、

誰もそれになれそうにもない、と思わせるところでした。

熱血タイプのラガーマンの超社交的でセミナーもバンバンこなせる高付加価値税理士です。

なかなかいないです。その時はただ圧倒されてそうしないといけないのかと

思ったのですが、今振り返ると全然そうしなくていいです。むしろしないほうが

成功できます。人の性格など、そう簡単に変えることはできないので、自分なりの

税理士をやればいいのです。

まとめ

税理士の営業攻略本は、書いている人の性格が色濃く表れています。

この本の著者も予備校の講師なので人前で話すセミナーが得意だったりと

人にはない特技をもっていたのです。

しかし、いくら理論立ててこの業界厳しいと言われても、必ず突破口はあります。

厳しいと言って引き下がるくらいなら、税理士に今なれていないはずなのです。

人から不可能だろうと思われても、なんとか熟慮して知恵を絞って

自分なりの戦略を練れば、必ずその業界でもやっていけます。

私はこの方の本の内容とは真逆のことをいくつかやっています。

このブログと自作ホームページもそうです。

読む人が読めば、個性がある文章を書ける税理士、それこそが税理士の

差別化をはかり、成功への道となると思っています。

ステレオタイプからしたら非常識な方法を思いついて、みんながやらないことを

やることこそ、逆に生き残りの道なのです。

最近の出来事

手持ちの確定申告を終わらせました。まだのところに資料の催促をしないといけません。

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