税理士資格を取る前と取った後の環境変化にどう対応するか

税理士資格を取る前は就職氷河期だった

 資格を取る大きな動機付けは就職氷河期(2000年前後)が到来していてこの先生きていけるかどうか不安な世の中になりつつあったという背景があります。かなり激しいリストラのニュースが連日ありました。

 そんな中、資格の学校へ通う人もちらほら現れ、大学生協には次第に予備校のパンフレットが山積みになっていきました。

 当初、専門学校も大学生の皆さん、楽しいキャンパスライフもいいですけど資格はどうですか~とやんわりとした勧誘だったのに、就職氷河期が到来してからは専門家の時代が来る!高収入!と勧誘の色合いも変わってきました。

受験が長引くと現代版浦島太郎になる

 税理士試験の場合はたいてい長引く人が多いです。最初は応援してくれていた友人達も次第に結婚していき、サラリーマン人生を歩んでいくうちに人のことなど忘れていきます。

 合格後の報告に行くと

「えっっっ!?まだ受けてたの???」

と驚かれることになります。この時、浦島太郎になってると自覚できます。

これだけならまだしもさらに悪いことに世相もだいぶんと変わってしまっているのです。

資本主義の世の中には好不況の波がある

 就職氷河期から始まって、小泉政権で持ち直してからのリーマンショックを経てコロナ大流行と日本経済は激動の時代を経験しています。

 弱小な会計事務所もモロに影響を受けました。ある時は人手不足、ある時は全く就職先がない時があり景気の波を受け、実務経験を積みたい人たちは翻弄されました。

 税理士資格は不況に強いとされていますが、実際は中小企業に不況の波は直撃し、それをみている税理士も打撃は深いです。執事の本部事務所は建設系に強いのですがリーマンショックの一時期、軒並み建設関係がやられてどの企業も青色吐息だったそうです。

このように資格を取ろうと思い立つ前と取った後で見る景色は全く違いました。

会計ソフトなどのテクノロジーが進化している

 会計ソフトはかなりの進歩がみられます。昔はクラウド会計はまだなかったです。私が会計事務所に勤め始めた頃はまだ入力職人が重宝されている時代で、いかに早く入力するかが飯のタネでした。

 次第に自動仕分け機能など便利な機能を習得し入力をいかに効率的にこなすかを考え始めます。行きつく先がクラウド会計になるのは当然の結果だったでしょう。ただ、クラウド会計もまだ完全ではなく、既存の会計ソフトも使い勝手がいいとは言えません。

 つまり、技術進歩のおかげで効率化は進みましたが、今まで習得してきた技能がもう全く時代遅れになりつつあるのです。

まとめ

 資格を取る前と取った後の浦島太郎状態をどう修正するかは課題です。あまりにも「時差」がありすぎて時差ぼけして対応できなくなると資格を取った意味がありません。

 予備校は資格を取りさえすれば高収入を得られ、雇用の不安も払拭される、不況に強いとうたっていました。しかしそもそも取る前と取った後に10年くらいの期間があるわけで、そんなに簡単な話でないことはやってる最中に気がつきました。

 資格をとる5年~10年の月日の間のギャップは思ったよりあります。最初と話が違う!と思っても世の中がどう変わっていようが誰もその責任はとりません。その時差に自力で対応する力も必要となってくるでしょう。

編集後記

オミクロン株対応型のPCR検査を探すことになりました。

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