テレアポや飛び込み営業はなぜ失敗するのか⑥

営業手法はどうするのか

 ローラー作戦というものがあります。文字通りローラーを転がすようにしらみつぶしに端から端までもれなく飛び込み営業をしていきます。結果も全部細かくメモっていきます。

 ある日、おばちゃん職員から「執事先生、このエリアの端から端までくまなく全部営業かけてきてください。全部断られたら普通は鬱になってやめるはずですから(笑)」と言われ腹が立ちました。またしても挑発的な言動をしてきて、見ておけよ~と怒りをエネルギーに変えて活動開始します。

 営業の常とう手段ですが労力は半端なくかかります。しかしたとえ勝てる見込みが薄くてもやる価値はあると思いました。こういう手法にいきついたのもある経験が基となっています。

起業家、異業種交流会、税理士の集まりではダメなのか?

 一見の飛び込み営業が成功率が低く、紹介が王道だと思っていた当初、ある異業種交流団体に参加します。月1回の勉強会からの飲み会があり、仕事獲得のチャンスの場がありました。

 こういう異業種交流会では皆が営業目的で来てます。その中で保険、士業は一番仕事を貰いにくいと感じました。仕事を紹介されるには深夜3時くらいまで飲み会(会員の飲食店)に付き合って幹部達にファミリーと認定されないといけません。時間が恐ろしくかかります。そこまでの労力が割けれないと判断しました。

 では同業たる税理士はどうか。税理士の集まりは営業の話になりません。どうやって顧客を増やしたかの話になると途端に相手の腹を探ろうとする人が多いです。独立の立ち位置、年齢、経験値も全然違うので参考になる人、気の合う人は期待できません。ここからの紹介があるとすれば厄介な客を回されるだけでしょう。
 こうしたことから、人脈営業は時間がかかりすぎるので、対面での飛び込み営業にチャレンジとなりました。

自分の事務所の顧客に飛び込み営業してしまう

 冒頭のローラー作戦を実施しているうち、誤って自分の所属事務所の他の担当者の顧客のところへ飛び込み営業してしまったことがあります。顧客からはおたくのところから営業がかかってきたと連絡があり、それが知らされましたが、区別がつかないですからね。その1件でむしろ私が真面目に隅から隅までちゃんと飛び込み営業していることが知れ渡りました。

 一番最初は無作為のローラー作戦でしたが、次第に自分でリストを作って新規設立法人を狙うようになりました。最近はそういう貴重な情報もネットならタダで情報入手できます。税理士が顧客を捕まえるチャンスは限られています。新規設立か、乗り換えの2択しかありません。リストを絞ることによって成功確率が上がりました。

まとめ

 開業してやってけるかどうかというのは、実務の難しいことができるかどうか、ではないんです。まず営業ができるかどうかです。そういう経験が一切ない中で独立するというのはリスクがあります。それでも独立前からの暖簾分けや、担当してた顧客がついてくることがあればまだマシですが、そうでない場合は営業の工夫をすることが大事でしょう。

 特に最初は勘違いしている人が大多数なのですが、税理士はそもそもスモールビジネス対応の稼業なので売上数十億の客を増やすこと、ではありません。最初は規模が小さいけど実業をやっている真面目な人、にターゲットを絞って増やしましょう。飛び込み営業だろうが、意気に感じてくれる気の合う顧客がつくことはあります。

 飛び込み営業の話をすると、「よくできますね」「エー!!」という反応がほとんどですが、むしろ税理士が決まってないときに向こうから来てくれたら嬉しくないですか?と思います。営業するならなんで相手の立場に立って考えないんだろう?といつも不思議に思うのです。

編集後記

 このシリーズも長くなったのでいったん終わりとしたいと思います。ブログで自分の体験談を文章で伝えることはとても大事です。今まで書いてきたことはお客さんの前でもネタとして話せますし、無駄にはならないはずです。仕事をやっていく上での失敗談、成功体験記的なことをお伝えできたらと思います。

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