試験のタイプと受験者層がかなり違う
1科目に専念することができる税理士試験と、6科目も勉強しないといけない会計士では
全然戦略が違ってきます。会計士は科目合格制を採用して税理士試験に近づいてきましたが
それもたったの2年と短すぎます。いまだに一発勝負感満載の試験です。
税理士も1科目2時間のまぎれもない一発勝負、努力は報われないことが多々あります。
受験者層も税理士は社会人が多いですが会計士は大学生がほとんどです。
年齢制限がどちらもない
これはメリットである反面、ダラダラと続けてしまうという沼にハマるデメリットがあります。
実際は会計士は30歳までに受からないと就職するのが難しくなります。
大学院の後輩の会計士が、33歳で受かった人がウチの監査法人にいますが
その歳で入ってもねぇという先がないという意味のことを言っていました。
年齢制限が全くない税理士でも35歳までにはとりたいところです。違う業界にいる場合
会計事務所への就職ができなくなります。
年齢制限がないということは引き際が難しくなることも意味しているのです。
独立が目的なら税理士
最終的に自分が独立するかもしれないと思った人は税理士でしょう。
これは人づきあいが苦手、組織が苦手、上司が苦手という人も意味します。
組織が嫌ということはイコール独立なのです。
会計士になるとむしろ回り道になります。会計士でも独立できてる人も
います。しかし監査法人やめていきなり独立は少数派なのでまた
どっか会計事務所なりに行くこととなり時間が余計かかるということです。
税理士だったら思い立ったが吉日で早めの独立が可能です。
たまに中小会社の経営者の役に立ちたいと言いながらなぜか会計士を目指す
人がいます、仕事内容と資格をちゃんと考えたほうがいいです。
会計士は試験にハマった時に逃げ道がない
会計大学院で短答式3科目免除したとしても、論文式に通るのは並大抵ではありません。
そして、上記に挙げましたが会計士は時間をかければいいというわけではなく、
30歳までには通らないと監査法人に入るのが難しくなります。
難度が高いうえに年齢制限が実質上あるので両方クリアするのがまず難しくなります。
税理士の場合は科目免除という方法もあるのですが、最終的に免除しきれない科目に
ハマると同じ運命をたどります。どっちもハマります。が、ハマり具合が
科目の少ない税理士の方がややマシです。
会計大学院や大学院でリスクヘッジは有効
数年前に40歳を過ぎて高校の同級生に税理士の科目免除をしたいと
相談されました。なんでも長年やった試験に疲れ果ててそういう選択肢に
たどりついたそうです。
早稲田会計大学院時代にも、ある早大出身者が
「会計士試験に短答式3科目免除を使って通ったと思われるのはカッコ悪い、
オレは全科目免除なしで通りたいです」と言っていました。
ここに来てなにを呑気なことを言ってるんだと思いましたが、その予感通り
その人は最終的には会計士試験に通らず一般企業サラリーマンになりました。
えてして自分の思い通りにいかないのが試験です。
多浪生が無茶苦茶多い
一般的に会計士というと皆さんそこまで多浪してる人いないんじゃないかと
思われるかもしれませんが、そんなことは全然ありません。
早稲田会計大学院に行ったときに何が驚いたかというと多浪している人の多さでした。
中には大卒で6~7年浪人や、9回受験してる人がいたりして唖然としました。
短期勝負どころの騒ぎではありません。
すぐに会計士始めたばかりの友人に「長引いてる奴多い」と警告しました。
税理士は身をもって体験しましたが多浪生になってしまいます。
これはもうしょうがないので腹をくくって自分もそうなるかもしれない
と覚悟しましょう。覚悟したくないかもしれませんが。
まとめ
会計士も税理士もハマる危険性が極めて高いリスクライセンスです。
人生かかっています。とれないと悲惨なことになるケースが多いです。
なので、自分がとれそうな方を優先してとるのが鉄則です。
なってからはどちらも個人の性格が出せる人生を選択できます。
会計士は取れたとしても時間をかけすぎると
まともなキャリアが積めません。
そうなるともう高齢(31歳以降)で受かってない場合、税理士一択なんです。
この超ハイリスクを少しでも避けるためには、会計大学院、大学院に
行くなりして免除できる科目は最初から免除しきること、
そこまでしても万策つきて諦める人が多いのも現状です。
もしすでに会計士を始めてしまって途中で詰まった場合はすぐさま
税理士に転向して科目免除してゴールを目指すのが定石となります。
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