営業をして失敗した話

相みつをとられて逃げられる

 相みつとは相見積もりといって、何社か見積もりをとって一番安いサービサーにすることです。私は今までにこれを2回やられて自分の提示した見積額を利用されたことがあります。ここでお話するのは税理士紹介会社の相みつとは訳が違います。

 1社目は税理士がすでにいる先に営業をかけ、こちらの見積額を出すと検討する、乗り換えると当初言っていたのです。が、その提示内容を今ついてる税理士に見せたらしく、大幅値引きになったから税理士変更は見送るとのことでした。社長はさすがに罪悪感を感じたのか、その返事を聞かされる時にものすごく言いにくく言われ、次になんか確定申告などがあったら優先的に依頼すると言われましたがなしのつぶてでした。人材派遣系でした。

 2社目も税理士がいて、見積額を提示した時に念のためそれを他社には見せないようにクギを刺したのですがダメでした。結局裏切られてついている税理士に見せたらしく、その税理士が大幅な値下げをしてきて仕事を取ることができませんでした。2社目はもう乗りかえるという確定の言質も頂いていたので、てっきり獲得できたと思っていたのですが、契約ごとは最後までわからないものです。こちらは板金塗装でした。

 相みつをとって裏切るような相手は商売の風上にも置けないので、いずれ巡り巡って上手くいかないことは目に見えています。ここでくじけないで次にいきましょう。

契約違反をされる

 前の税理士に月次を払ってしまったと言われたので最初の年の確定申告を大幅に安くうけて、その代わり次の年からこちらの提示した金額で契約すると言う口約束で請けた仕事があります。最初の仕事が終わり、契約書を送るも送り返してきません。

 そこで電話すると「コロナで売上が不安定だから月次の引き落としはしてもらいたくない、まとめて払いたい。契約はその時に結ぶ」と言われたので最後に一括して払ってもらうつもりで次の年の確定申告時期に連絡します。

 するとこちらの提示した金額では受けれないと当初と違うことを言い出し、破談になったことがあります。最初の仕事を破格の金額でやったので赤字で終わりました。契約書は一番最初に交わしてから仕事しないといけないと教訓になりました。

 当初の契約と違うことを言い出す人間も信用できないですから顧問にならなくて良かったと思っています。

契約交渉時に面罵される

 OB税理士に格安で依頼していた先が乗り換えるつもりで紹介できて、こちらが金額提示すると面罵されたことがあります。その社長は若手の税理士がネットでだす料金は高いと思っていて、それよりもっと安く希望していました。こちらの提示額をそんな高くないだろと思っていたらしく、激高されました。

 最初は所長同席で、次に私一人で行くと、「あんたの懐になんぼ入るんや!」と面罵され困りました。「そういうのはないです」と言ったのですが相手が疑心暗鬼になってました。

 面談開始3分で怒り出したので破談になるかと思ったのですが、相手とこちらの間のギリギリの金額でなんとか合意しました。

税理士は商売が下手?

 税理士は勉強ばっかりしてなった人が多いので、商売に関してはド素人です。こういう商売の交渉のイロハを学んでないと、全くできずに困ることになります。契約書なしや採算が全く取れないのに仕事を請けてしまう人を何人も見たことがあります。

 約束を反故にする、裏切る人はIT系、人材派遣系、などが多いのかと思っていましたが、そういうわけではないようです。こればかりはその人の性格、今まで生きてきた価値観がそのまま出ます。

 開業税理士としてビジネスをスタートすると失敗は避けられません。どのようにしたところで必ず割を食う場面はあるでしょう。それをいかに次に活かすかにかかっています。身をもって体験して、次はこういうことのないようにと気をつけるしかありません。上記の内容を見て、こういう経験したくないなぁと思うかもしれませんが、実は逆で早い段階でこれくらいの失敗はたくさん経験すべきです。

 他の税理士をみるに、交渉の経験が異常に浅い、採算とれる仕事をしてない人が異様に多いように感じます。営業の交渉術を鍛えないと経営はいつまでたっても上手くいかないでしょう。私も開業した人にありがちな失敗をもれなく繰り返しています。でも、それが致命的なことでなければむしろ経験値が上がると前向きに考えてやっています。

編集後記

昨日は後輩から久々の連絡があり、年末か年始に会うことになりそうです。

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