税理士はなぜホームドクターになれないのか

税理士をホームドクターとたとえる違和感

よく税理士が自分はホームドクターと言っているのを見かけるのですが、

そもそもドクター(医者)と税理士って全然違う職業じゃないの

と思うのです。

やっていることが開業して小さな医院で地域の患者さんを診ているお医者さんもいるので

税理士も疑似的に人と同じくフリーランスや小さい会社を見ているという比喩なんでしょうけど

いつも違和感を覚えるのです。

医師ほどの責任はない

税理士は命にかかわるほどのことは全くしていません。

会社が大きくなってきた場合で経営状態が悪い場合、その会社を救済するかどうかの大局を決めるのは政府になってきます。

小さい会社で状態が悪いと存続できるかどうかを決めるのは銀行です。

小さい会社が脱税してないかどうかを調べるのは税務署になります。

とすると税理士の役割って一体何?となります。

毒にも薬にもならないことをするのが税理士、または会計士なのかというのは

よく議論されます。

少なくともここが悪いから薬を出してお手当とは会社に対しては言えません。

経営と人間は根本的に違う

経営は人間がやることなので、人間を見ることと同じだと思われるのかも

しれませんが、果たしてそうでしょうか。

医師がやるのは人間の内部を見ることで、経営は人間が外部に対して行う

経済活動です。

経済活動は借入金を起こして投資したり仕入れしたりと複雑な商取引も含みます。

割賦販売、通信販売、訪問販売、委託販売、オークション販売、

と販売方法ですら多岐にわたり、それを記録する会計の仕組みも

複式簿記という中世ヨーロッパのイタリアで発明された方式を使います。

つまり経営は人間が長い期間を使って編み出した文明の知恵なのです。

それを使って失敗するか成功するかを相談するのがコンサルティング業務です。

近年は税理士もその業務に進出することにより活路を見出そうとしています。

まとめ

このように、安易にホームドクターといえば比喩として聞こえはいいのですが、

立場もやってることも違うので誤解を招きかねないと思います。

医師のやることはあくまで人間内部の改善です。人間が知恵を絞って外部に

活動する内容を見ることはもはやホームドクターとは呼べないと思うのです。

他の職業にたとえず税理士は税理士でいいんじゃないかと思います。

編集後記

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