お客様のプライベートな相談に対応するには

ある担当者の致命的なミス

昔いた会計事務所で起きた話です。

 とある日、ガラっと玄関があき、「○○○○さんはいますか」と顧問先のお客様が会計事務所にやって来られました。かなりの興奮状態で「ワシは腸が煮えくり返るほど怒っとる」と激怒されている模様。怒髪天状態。

 他の職員はその剣幕に恐れおののき、担当者に早くいって話をしてこいと言います。その担当者はどうやらお客様のプライベートな話に首を突っ込みすぎてトラブったようなのです。結局言い訳にならない言い訳をしてその場は収まったみたいでした。

 この事件から、お客様のプライベートの話に踏み込むのも考え物だなと思いました。相談に乗るという形で話をうんうんと聞いていて、その方の知人の第三者からも連絡を受けていたら騒動に巻き込まれたのだとか。自分はお客様のためにやったことなのにとこぼしていましたが、大きな勘違いです。本人はうまく相談に乗ってあげているつもりが関係者も巻き込んでおおごとになってました。

 そして担当替えになり、そのお客様は私の担当となりました。その時、トラブルを予防するため所長に「携帯電話番号(私物)教えなくても大丈夫ですか?」と聞くと、「いや、それはやめたほうがいい、教えないとトラブルになるから」と言われる始末。

 予想通り初対面でいきなり携帯電話交換を要求されました。ぐいぐい来る方ではあったのですが、私が担当している間はトラブルはなくすみました。その時はよくよくお話を聞いて何を望んでいるのかを注意深く探るようにしました。そこでわかったことがあります。

お客様が望まれていること

 お客様が望まれていることはプライベートに「介入」されることではありません。話をただ聞いてあげることなのです。そこでいろいろなプライベートのことを聞かされるとしても、決して○○○○してあげましょうかと余計な提案をしたり、会話中に出てくる他の登場人物からの電話を受けたり会ったりしてはいけません。特にプライベート色の濃いいお話をされるときは、完全に受け身で自分の意見はできるかぎり控えめに述べ、とにかく聞くことに徹しましょう。

 お客様はプライベートのお話をするときは必ずしも相談に乗って欲しいと思っていません。ただ共感してほしいと思っていることが多いです。

まとめ

 お客様対応は慣れていないと虎の尾を踏むことになりかねません。プライベートのお話が出てきたときは距離が縮まるチャンスではあるのですが、そこでの対応は要注意です。フリーランスと税理士、双方ともに適度な距離感は必要です。プライベートの話には世間話程度に相槌を打ち、深入りは禁物でしょう。

 税理士はフリーランスと最も距離が近いと言っても過言ではなく、人生相談までされるケースも多いです。その時に対応を誤るとお客様を失う結果となります。お客様は昔からの友人ではありません。そこをはき違えて対応しないようにしましょう。

編集後記

 過去の経験談からお客様対応についてお話しました。今後もこういう実体験からの経験談、気がついたことをメインに書いていきます。実務で得られるものは税務のことだけではなく、こうした見聞きした社会の出来事が一番大事です。

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